高級いすとテーブルを前に彦根仏壇事業協同組合の役員と和田市長

彦根仏壇事業協同組合(事務局=彦根商工会議所3階)は、彦根仏壇の技術を活用した高級いすとサイドテーブルを製作。彦根市役所新庁舎の特別応接室に納品した。理事長に就任した井上昌一さんら新役員が今月4日に市役所を訪問し、和田裕行市長に説明した。
彦根市からの依頼を受ける形で、彦根仏壇事業協同組合は仏壇七職のうち漆塗りと蒔絵、錺金具の技術を用い、いす18脚とサイドテーブル9台を製作。木目を表面に出して蝋色の漆を塗り、市章を蒔絵で描き、銅板部分にも市章を掘り込んで仕上げた。木地部分のみ多賀町のひらつか建築が担当し、いすの背もたれには井伊の赤備えの甲冑の天衝きをイメージして作られている。
特に漆塗りは漆塗師3人が担当。仏壇に漆塗りをする場合、部材に先に塗って後組みするが、今回は組んだ後に塗ったため苦労したという。一方で、漆塗師の間では日ごろ見ることがない道具や作業(研ぎ方など)を互いに見せ合うことができ、新たな発見にもつながったという。
新庁舎には彦根仏壇事業協同組合の新役員5人が訪問し、和田市長に納品したいすとサイドテーブルについて解説した。市長は「すばらしい製品で、市としても彦根仏壇の技術を国内外に発信するお手伝いをしたい」と語った。
彦根仏壇事業協同組合では「今回の経験を生かし、仏壇技術を活用したテーブルやいすの製造販売を検討したい」としており、案としてひこにゃんや戦国武将等を描いた高級いすなどをあげている。

井上氏が理事長就任

彦根仏壇事業協同組合は新役員を発表した。組合員は商部10社、工部18社からの21人。任期は今年5月21日から2年間。新役員は以下の皆さん。

理事長
井上仏壇店  井上昌一さん
副理事長
宮川仏壇   宮川清さん
吉田松蔵商店 吉田彰浩さん
清水塗師店  清水隆司さん
関工作所   関新二郎さん
専務理事
寺村仏壇店  寺村勇さん