特集
ユネスコ無形文化遺産「伝統的酒造り」とローカルガストロノミー
2024年12月5日、「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録された。単に酒を造る技術の保存だけでなく、それに付随する地域の文化、歴史、そして食文化全体が評価され、次の世代に引き継がれていくきっかけになるだろう。日本酒もその土地の米、水、気候、そして長年にわたり培われてきた杜氏や蔵人の技術と経験、さらには麹菌の働きといった複合的なテロワールによって、その地域の独特の味わいを生み出している。そこに、歴史と文化の物語をプラスしたものがローカルガストロノミーだ。