今回より新コーナーとして「地域のトビラ」を新設いたしました! 会員事業所や地域情報に独自の目線で編集部が迫ります!


創業は万治元年(1658)と伝わり、お伊勢七度、熊野へ三度、お多賀さんには月詣り」とうたわれた多賀神社の神教によって調製したことが始まりといわれ、このことから「神教丸」という名がついたといいます。(彦根市合併50周年記念『鳥居本–歴史と文化のものがたり–』)

第1号は、当所会員事業所の中で最も創業年数が古く、歴史が深い鳥居本町の有川製薬(株)有川和浩社長にお話を伺いました。

有川製薬(株)について

当社は万治元年(1658)に創業し今年で創業356年目を迎えます。元々旧有川家で営んでいた有川薬局が当社の発端ですが、薬事法の改正等に伴い、従来の有川薬局に加え、昭和22年(1947)に有川製薬(株)と改めました。

350年以上の歴史を誇る常備薬 赤玉神教丸

鳥居本の名産というと「鳥居本の三赤」が挙げられます。赤い渋紙の合羽、赤いスイカ、そして赤い丸薬の神教丸です。当社が製造している和漢胃腸薬の「赤玉神教丸」は、赤い玉の形をした薬で9種類の生薬が配合されており、胃の諸症状を改善させる効果が期待できます。製造当初は中山道を行き来される方が、お土産やお守りといった感覚で購入され、全国的に知名度も高く、まがい物が登場するほどでした。
現在でも、地元の方を中心にご愛顧いただき、「おなか痛くなったら赤玉飲んどきや!」といった風に身近な家庭の常備薬としてご利用いただいております。

重要文化財に指定された有川家住宅

私の母が営む有川薬局がある旧有川家住宅は平成24年(2012)に国指定の重要文化財に登録されました。当住宅には、明治天皇が北陸巡幸の際に立ち寄られた居間や庭園がそのまま遺っています。創業当時の看板や道具などを展示しており、歴史を感じることができるこれらを一目見ようと足を運ぶ方も多くおられます。また、令和4年(2022)には国内外のアーティストが展示を行うアートイベント「BIWAKOビエンナーレ」の展示会場としても利用いただきました。

今後を見据えて 〜社長の想い〜

私で16代目ですが、先代が急逝して社長に就任し6年目を迎えます。
医薬品の他に医療機器販売や害虫駆除の3本柱が経営の軸になっています。元々製薬部門に勤務していましたが、まだまだ分からないことが多いのが現状です。しかしながら、ベテランの従業員と協力し、時には指導を受けながら、若手社員と共により良い会社を目指しています。
日々勉強する姿勢を絶やさず、今後も看板商品である「赤玉神教丸」の伝統を守りながら、若い人達を中心により多くの方に知っていただき、着実に事業を進めてまいります。

ここがスゴい!

長い歴史を持つ有川製薬。社長のひたむきさ、本業のみならず地域イベント等の協力にも積極的な姿勢から、有川製薬としての「地域を思う気持ち」を取材時に強く感じました。この地域を思う「温かい気持ち」が長寿企業として地元から愛される秘訣の一つですね!今後創業400年を目指される社長と従業員の「温かい気持ち」に感激しました! (編集部)


ウェブ版限定! 不易流行~地域のトビラ~ 番外編

本稿では、今月取材に応じて頂いた有川製薬株式会社様の環境衛生事業部のお仕事について、誌面と同様に代表取締役の有川和浩様にお話をお伺いしました。

有川製薬株式会社の違った一面

当社のイメージとして「赤玉神教丸」が思い浮かぶと思いますが、実はシロアリやスズメバチなどの害虫の駆除やハトやネズミといった害獣の駆除も手掛けています。先々代の社長から始めた事業であり、50年以上続く実績があります。ご依頼いただくのは主にシロアリやスズメバチ、さらにはドバトなどが多いです。また駆除後のアフターフォローについても徹底しており、戻りバチの対策など、長年の経験による豊かなノウハウをもとに事業にあたっています。

地域からのお声「有川さんこんな仕事もやってはるんや!」

ご依頼を多く頂く中で、お客様から「有川さんこんな仕事もやってはるんや!」といったお声をいただくことがあります。有川製薬として違う面を知っていただき嬉しい限りです。今後はこのようなサービスも行っているというアピールを行うために昨年、害虫駆除・防除のチラシを作成いたしました。
今後も会社の伝統を守っていきながら、それをなるべく崩さないように今行っている事業を進めていきたいです。

有川製薬 害虫駆除について 詳しくはこちら

製薬会社として、薬局として、さらには害虫駆除の専門家として活動される有川製薬様の今後に期待!