彦根商工会議所では、会員企業の景況や経営課題などを四半期ごとに調査する「彦根企業景況等調査」を実施しております。このほど第22四半期(令和8年7〜9月期)の調査結果がまとまりましたので、ご報告いたします。
本調査では、当所会員を対象に売上高、仕入・販売単価、従業員・資金繰り等について前年・前期比並びに来期見通しをDI(ディフュージョン・インデックス)値で示すとともに、自社の経営課題等も調査項目にしております。
調査方法:彦根商工会議所会員企業130社にメールまたはFAXによる
調査対象期間:令和8年7月~9月
集計・分析(委託先):中小企業診断士 岡本 香 氏
回答企業数:89社(回答率68.5%)
| 建設業 | 製造業 | 卸小売業 | 飲食業 | サービス業 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 回答数 | 16 | 23 | 18 | 14 | 18 | 89 |
| 業種別比率 | 17.98% | 25.84% | 20.22% | 15.73% | 20.22% | 100.0% |
※本調査でのDI(ディフュージョン・インデックス)「増加(好転・上昇・過剰等)」と回答した企業数の構成比から、「減少(悪化・低下・不足等)」と回答した企業数の構成比を差し引いた値である。
※今期(前期比):令和8年4月~6月と比較した令和8年7月~9月の状況
※昨年比:令和7年7月~9月と比較した令和8年7月~9月の状況
※次期:令和8年7月~9月と比較した令和8年10月~12月の見通し
1. 全体の景況等(質問1. 末尾に詳細一覧掲載)
(1)「業況判断DI(上昇-低下)」
- 今期(R8年7月~9月)
製造業、サービス業が牽引していることに加え、卸小売業が好転してきています。卸小売業については中東情勢悪化による石油化学製品が入手困難かつ価格高騰の影響が一段落ついたようです。 - 次期(R8年10月~12月)
サービス業は鈍化するものの、製造業が引続き牽引し、卸小売業、建設業が好転する見込みで、業況全体として、今期と同程度に収まる見通しです。
(2)「売上高DI(上昇-低下)」
- 今期(R8年7月~9月)
飲食業を除き、今期は前期比で改善しました。 - 次期(R8年10月~12月)
引続き製造業が好調ながら、他業種が鈍化の見込みで全体としては若干悪化の見込みです。
製造業は引続き自動車関連、半導体・データセンター向け投資や工作機械受注等が好調ですが、米国関税や為替動向への注視が必要です。
(3)「採算DI(上昇-低下)」
- 今期(R8年7月~9月)
飲食業を除き、全業種好転しています。消費者(購入者)の理解もあり、原材料高、人件費増加の影響の販売単価への転嫁が実現しているものと思われます。 - 次期(R8年10月~12月)
サービス業は改善の見通し、建設業、卸小売業、飲食業は悪化、製造業は横ばい。販売単価への転嫁も一段落となり、人件費増加と金利上昇が懸念されると思われます。
2. 業種別の景況等
建設業
業況が好転する見込みながら、販売単価について悲観的で採算悪化が懸念されています。
製造業
引続き売上高は好調であり採算面も横ばいですが、人員の確保が懸念される見通しです。
卸小売業
次期は売上高の伸び悩みや仕入単価の上昇が見込まれ、採算面の悪化が懸念されます。
飲食業
売上の悪化が予想され、採算への影響が懸念されています。そのほかの項目も低調となる見込みです。
サービス業
今期は前期比好調であったものが、次期は売上高の落ち込みによる業況の悪化が懸念されています。
合計
総括的概要
R8年7-9期について
全産業の「業況判断DI(前年同期比)」は、前期(2026年4-6月期)の同DIから4.5ポイント増(▲5.6%→▲1.1%)と上昇。全国調査の3.2ポイント増に比べても回復傾向が強い。産業別では、製造業とサービス業のプラスが、他業種のマイナスを補っています。
R8年10-12月期について
来期見通しについても、前年同期比見通しをみると、引続き製造業、サービス業が牽引しています。 仕入単価の上昇、人件費の増加の販売単価への転嫁は行われているようですが、今後、金利上昇による資金繰りへの影響、令和9年4月から予定されている飲食料品消費税率1%への引き下げへの対応等、不透明な部分もあり引続き注視が必要と思われます。