閉鎖が決まった彦根市民会館

彦根市は市役所の耐震工事に絡み、市教育委員会事務局や上下水道部が入っている尾末町の彦根市民会館を閉館し、解体すると発表した。
彦根市民会館は昭和39年6月30日、敷地面積6,064平方メートルに鉄骨コンクリート造り地下1階・地上2階・一部3階建ての延べ6,616平方メートルで竣工。昭和54年4月1日に財団法人彦根市文化体育振興事業団に管理運営が委託された。 建物内には当初、収容人員890人の第1ホール(大ホール)と収容人員300人の第2ホール(小ホール)があり、各種のイベント会場として使われていた。ほかに結婚式場やレストランも設置していた。
一方で、平成9年2月11日にひこね市文化プラザが開館。その後、彦根市民会館の第2ホールや第3・4会議室、和室、展示室、貸事務所が廃止され、平成11年4月1日には市教育委員会事務局と上下水道部が入った。平成13年9月30日には第1ホールと楽屋が廃止され、平成18年3月31日に市の直営化になった。国際交流サロンが入っているほか、ギャラリーや会議室、料理教室、舞台練習の貸館としても利用。今年3月には彦根ボランティアガイド協会の事務局にもなった。
市は市役所の耐震と増築工事を行っているが、完成後には市教育委員会事務局や上下水道部などを新しい庁舎へ移す予定。彦根市民会館の建物が建築から56年経過しているため、建物と設備の老朽化に加えて、耐震性にも問題があるとして、来年6月30日での閉館と解体を決定した。土地の大半を所有する滋賀県護国神社にも報告している。彦根市議会9月定例会に提案する一般会計補正予算案には彦根市民会館解体のための実施設計と地歴調査の委託費として664万円を盛り込んでいる。解体後の跡地利用については未定だという。