市伝統的工芸品産業技術者表彰を受賞した3人と大久保市長、宮川理事長ら(仮庁舎で)

彦根市は15日、彦根仏壇の製造に従事している市民を表彰する「彦根市伝統的工芸品産業技術者表彰式」を彦根駅西口仮庁舎の特別応接室で開き、今年度の受賞者が出席した。
彦根仏壇は昭和50年4月に通産省(現・経済産業省)から当時、業界初となる伝統的工芸品に指定。彦根市は昭和52年度から、彦根仏壇の製造に従事し、その伝統的技術の維持向上に貢献する優秀な技術者を市伝統的工芸品産業技術者として表彰している。

表彰状を受け取る高田照夫さん

表彰状を受け取る高橋一博さん

表彰状を受け取る西村利英さん

これまでに174人の技術者が受賞。44回目の今年度の受賞者は、ヤマダエレホン金属で錺(かざり)金具製造を63年間務めている高田照夫さん、永楽屋で組立を担っている高橋一博さん、宮川仏壇で下地塗りと金箔押しを従事している西村利英さんの3人。
表彰式では大久保貴市長が3人に表彰状と記念品を渡し「彦根仏壇は経済的には大変厳しい状況だが、新たな挑戦もしており、希望を持っている。皆さまには引き続き、後継者の育成と業界の発展に努めてほしい」と述べた。その後、彦根仏壇事業協同組合の宮川孝昭理事長らを交えて団らんした。
受賞した高田さんは「新型コロナにかからないよう健康に留意しながらこれからも頑張りたい」、高橋さんは「伝統産業の技術をしっかりと継承しながら、後継者育成に努めたい」、西村さんは「新型コロナで大変な時期だが、一丸となって乗り越えたい。後継者育成にも努めたい」と話していた。