米原市役所で開かれた設立カンファレンスの様子

彦根城の世界遺産登録の実現を目指し、湖東湖北5市4町の商工団体と観光団体などが「世界遺産でつながるまちづくりコンソーシアム」を設立。今月17日に米原市役所のコンベンションホールで設立カンファレンスを開催した。
所属団体は彦根、長浜、近江八幡、東近江、米原の5市と愛知郡・犬上郡の4町の商工会議所、商工会、観光協会、一般社団法人近江ツーリズムボード、一般社団法人びわ湖の素DMO(米原市)の計23団体。
彦根城の世界遺産登録によって各市町の観光振興が図れるという共通認識のもと、彦根商工会議所の呼びかけで、世界遺産でつながるまちづくりコンソーシアムを設置した。
17日の設立カンファレンスには23団体の代表ほか、上野賢一郎衆院議員と彦根市の和田裕行市長が出席。冒頭、彦根商工会議所の小出英樹会頭は「2024年の世界遺産登録に向けて、彦根市とほかの市町の各団体を一つにまとめることで大きな力にしたい。観光面において、市町を超えて新しいガバナンスを形成できる地域でもある」と開会の挨拶をした。
来賓挨拶として、上野衆院議員は「来年7月ごろの国内推薦が決定した際は議員連盟を立ち上げ、このコンソーシアムと連携しながら啓発活動を進めたい」と語った。
彦根商工会議所の木川英樹副会頭が設立趣旨を説明した後、役員の選任があり、会長に小出会頭、副会長に湖北ブロックから長浜市商工会の押谷小助会長とびわ湖の素DMОの日向寛会長、彦根愛犬ブロックから彦根観光協会の一圓泰成会長と稲枝商工会の久保田郁夫会長、湖東ブロックから八日市商工会議所の髙村潔会頭と近江八幡観光物産協会の森嶋篤雄会長が就任した。
和田市長は「登録のためには世界遺産としての価値証明、文化財の保存、地元の機運醸成が必要。そのうち機運醸成に向けては彦根だけではできない。観光のみならず、この地域の経済の発展のために全力を尽くしたい」と意気込みを語った。
彦根城の価値を説明した映像の上映後、彦根市歴史まちづくり部彦根城世界遺産登録推進室の小林隆室長が「彦根城の世界遺産登録と地域振興」、近江ツーリズムボードの上田健一郎会長が「広域連携に民間の活力を」のテーマで話し、最後は八日市商工会議所の髙村潔会頭の発声により、ガンバローコールを行った。
「世界遺産でつながるまちづくりコンソーシアム」で行う事業は以下の通り。

  • 登録への機運醸成のための啓発活動
  • 彦根城世界遺産登録に関する広報活動
  • デジタルシステムを活用した情報発信
  • 世界遺産に関する学習機会の提供
  • その他、協議会の目的達成に必要な事業