美浜館で万木カブのはさ掛け作業を行う農家

彦根市と愛荘町の農家が今月中旬から、石寺町のJA東びわこ直売所「美浜館」で、滋賀県の伝統野菜の万木(ゆるぎ)カブ(赤カブ)を干すはさ掛けを行っている。
万木カブを干して冷風にさらしながら水気を飛ばすことで、甘みが凝縮されておいしい漬物ができるとされる。この時期の琵琶湖岸の風物詩として知られており、彦根市内では数年前まで松原水泳場で行われていた。
一時期、はさ掛けが市内で途絶えたが、漬物用として干した赤カブやダイコンの購入を希望する声があったことから、JA東びわこは2018年に美浜館の敷地に鉄製の高さ2.7メートル×幅15メートルのはさを設置。以降毎年この時期に、はさ掛けを行っており、はさに掛けられて5日ほど干された後、JA東びわこの4カ所の直売所などで順次販売される。
はさ掛け用の万木カブの生産者は、昨年まで愛荘町の農家1戸のみだったが、今年は市内の3戸が加わって計4戸になった。JA東びわこの指導員が栽培方法などを指導し、その体制を強化した。
価格は万木カブが3~5本の一束・約1kgで280円。ほかに同様にはさ掛けされたダイコンが4本の一束・約4kgで480円、八州ダイコンが4本の一束・約4~5kgで550円。
販売時期は今月下旬から12月中旬まで。JA東びわこ直売所は美浜館、二番館、やさいの里、あいしょう館。お問い合わせはJA東びわこ直売所統括課 ☎ 0749-28-7898。