副市長に就任する安藤博氏(市提供)

彦根市は元市議会議員の安藤博氏(55)を副市長に選任する議案を市議会11月定例会に提案。市議会は8日の本会議で無記名による投票を行い、賛成16、反対6人の賛成多数で同意した。
安藤氏を副市長に選任する理由について、市議会の一般質問の中で和田裕行市長は「雇用労政、産業振興をはじめ、市政全般に精通し、優れた識見を有していることから適任だと判断した」と説明。安藤氏の業務の担当については「経済界との連携や調整、職員の先頭に立っての人材育成や風通しの良い職場作り、市政全般の助言をいただきたい」と述べた。
副市長選任案の同意が決まった後、議場に登場した安藤氏は「市職員の皆さんとはフェイストゥーフェイスで接したい。その先には市民サービスの向上がある。市議会議員の皆さんは一番、市民と接している方々。意見交換を密にして、議員の皆さんの声を市執行部に上げていきたい」と語った。
安藤氏は高宮町在住。彦根工業高校卒業後、1984年3月27日に松下電工株式会社(現・パナソニック株式会社)に入社。タイ出向を経て、1998年8月からは松下電工労働組合滋賀支部で組合活動に従事し、副執行委員長などを歴任。指導的な立場で雇用労政および産業振興の分野で活躍した。2003年5月には彦根市議会議員に当選し、4期16年間在職し、2013年5月から副議長、18年5月から議長を歴任した。市議を引退後の2019年5月からはパナソニックくらしアプライアンス社彦根工場の工場長を務めている。彦根商工会議所では常議員、金属工業部会副会長、彦根城世界遺産登録推進委員会副委員長に就いている。
安藤氏は来年1月末に退社し、2月1日に着任する予定。