彦根工業高の生徒のアイデアで完成した女子トイレ

全校生徒の大半が男子の彦根工業高校は、女子生徒たちのアイデアを取り入れた新しいトイレを完成させた。
彦根工業高校は昨年末時点で男子が全校生徒の89%を占める一方、女子生徒は1割ほどの計73人。「男子生徒が多い」というこれまでの工業高校のイメージを刷新し、男女問わずに次世代産業をけん引できる人材を育もうと、女子生徒の入学にも力を入れ始めている。
女子生徒からは以前よりトイレの改修を求める声が多くあがっていたため、2020年10月に女子生徒や教職員らで「改修検討委員会」を立ち上げ、全校生徒へのアンケート実施や業者を交えてワークショップなどを行い、女性生徒の意見を取り入れながら壁や床をはじめ、全体のデザインなどを決めてきた。
今月初めまでに男女のトイレ6カ所ずつと多目的トイレ1カ所の改修工事を終えた。そのうち第2本館1階の女子トイレは、彦根市肥田町のアルファフローリストのフラワーデザイナー・河合美季さんがアレンジしたカラフルな造花を中央の手洗い場に置いた。ほかにも全身や髪のスタイルがチェックできる鏡を複数台設置するなど個性あふれるデザイナーズ仕様になっている。
オープン前に女子トイレを訪れた女子生徒の一人は「これまでのトイレは暗いイメージがあったが、新しいトイレは色鮮やか。女子生徒たちが交流し合える場所にもなるはず」と話していた。