署名簿を市長に報告する稲枝の団体の幹部ら

滋賀県が2027年4月に開校を予定している県立高等専門学校の稲枝駅西側への誘致を目指し、稲枝地区の3団体が署名活動を実施。今月1日までに1万2404筆を集めた。2日に彦根市役所を訪れて和田裕行市長に報告し、翌3日には滋賀県へ署名簿を提出した。
署名活動を行った団体は、稲枝地区自治連合会、稲枝地区まちづくり協議会、JR稲枝駅西側地区まちづくり協議会。3団体は4月中旬から署名活動を開始し、市内の教育機関や企業などの協力も得た。集まった署名の内訳は以下の通り。

  • 稲枝地区の各自治会の住民=5634筆
  • 商工会議所、商工会等の企業関係と市職員等=5766筆
  • 市内幼保園と小中学校の教職員=1004筆

▽彦根市内=9279人
▽県内の彦根市外=2903人
▽県外=222人

彦根市役所には3団体の役員計6人が訪問。代表者は「市民のこの熱い思いを県に伝えたい」と話し、和田市長は「120%の力で進めており、何としても稲枝に高専を持ってこられるように全力で取り組む」と述べた。
県は2027年4月の高専開校を目指し、専門家らで組織する選考懇話会での意見を踏まえて今月中にも最適な県有地を選定する。並行して希望の候補地の有無を市町に確認する運びだが、現在すでに彦根市の稲枝駅西側の農地約4ヘクタールを含め、県内10市町以上が誘致に手を上げており、競合が必至の状況だ。県は県有地を含めて8月にも設置場所を決める見込みで、それ以降は2025年度から翌年度にかけて建築工事と開校準備を行い、開校する運び。