初登庁し職員から花束を受け取る和田市長

先の彦根市長選挙で当選した和田裕行氏(50)が10日に初登庁し、職員ら約70人とひこにゃんが出迎えた。その後の職員向けの訓示で、和田市長は「かつての彦根を復活させましょう」と呼びかけた。
新庁舎の正面玄関前に公用車から降りた和田市長は職員らが拍手で出迎える中、入庁。エレベーター前で待ち構えていたひこにゃんの隣に立ち、女性職員と職員組合の代表者から花束を受け取った。
訓示は庁内システムを使って、職員一人ずつに動画で配信された。その中で、和田市長は最優先で進める施策として新型コロナ対策をあげた上で「彦根独自の最大の懸案は厳しい財政状況だ」と訴え「まずは徹底的に無駄を削減すること。そしてICTを使った抜本的な行財政改革に取り組む」と述べた。
長期ビジョンとしては「人口が増える彦根を目指す」とし「若い人が出て行かない彦根、若い人たちに移り住んでもらう彦根にする」「そのために魅力的な街づくり、子育て支援、安心して任せられる教育に向けて財源を確保して充実させる。ビジネスの手伝いも市としてできることは全部する」と力説。「ユーチューバー市長として、まずはコロナ対策の情報公開をし、アフターコロナに向けて市の観光や物産を国内外に発信する」とも語った。
最後に和田市長は「新しい、明るい、希望の持てる彦根を一緒に創っていきましょう。かつての彦根のように滋賀の中心地として復活させましょう。11万市民の声を代弁してお願い申し上げます」と話した。

世界遺産や公共事業の考え

主な市政課題について、和田市長が選挙中や当選後に語ってきた概要は以下の通り。

  • 新型コロナのワクチン接種=混乱が生じているため、可及的速やかに体制を整える。
  • 彦根城の世界遺産登録=登録に向けて進める前に、まずはメリットとデメリットを調査する必要がある。
  • 新しい観光施策=彦根城以外の佐和山、琵琶湖、高宮・鳥居本、荒神山、曽根沼、男鬼などを活用し滞在型観光を充実させる。
  • 市スポーツ・文化交流センター=駐車場を整備予定のひこね燦ぱれすについて、解体が必要かなどを精査する
  • 新しい広域ごみ処理施設=地盤の調査を行った上で経費を含めて精査する。関連道路として荒神山に整備予定のトンネルについては行わない。
  • 新しい市立図書館の中央館=整備計画をゼロベースにして、電子図書館を優先して考える。