「KОTОBAL(コトバル)」で応対する様子

彦根市は30言語に対応できるАI多言語通訳サービス「KОTОBAL(コトバル)」を、人権政策課内のひこね外国人センターに導入。外国籍の労働者たちが各種手続きや相談の際に利用している。
彦根市内には今年4月末時点で、ベトナム664人、中国535人、ブラジル513人、フィリピン439人、韓国172人など、さまざまな外国籍の住民が計2721人いる。人数は1989年9月時の548人から、2010年9月時が2072人、昨年9月時が2644人と、新型コロナ禍でも増加傾向にある。
市は通訳者として、ポルトガル語2人、英語1人、中国語1人を配置しているが、ほかの言語についてはこれまで、県が設置しているしが外国人相談センターと連携したり、市が昨年5月に8台を導入した82言語対応のポケットサイズの翻訳機「ポケトーク」で対応してきた。

オペレーターとAIが応対 ひこね外国人相談センターで

彦根市が今年5月14日に利用を開始したАI多言語通訳サービス「KОTОBAL(コトバル)」は、行政用語に特化した翻訳ソフトとしてコニカミノルタが開発した商品。タブレット端末を使いながら、遠隔のオペレーターが英語や中国語、韓国語、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語など計13言語で対応するほか、フランス語やドイツ語、イタリア語などを含む計30言語をAIが通訳する機能も搭載している。
彦根市は、13言語については遠隔のオペレーターが対応し、ほかの17言語についてはAIが対応する。30言語以外の言語についてはポケトークも活用する。
外国人の労働者や住民との対応は1階の担当課での窓口が多いため、担当課から連絡を受けた3階のひこね外国人センターにいる通訳者が1階へ向かって応対。詳細な資料の提供や複雑な生活相談の場合は3階の同センターに移動して対応する。
なお彦根市は、彦根市民会館の閉館に伴って今月末に中央町の仮庁舎1階へ移る国際交流サロン内にもひこね外国人相談センターを開設し、8月1日にオープンする予定。