彦根食品衛生協会の会員から弁当を受け取る大学生たち

新型コロナウイルスの影響で食事に苦労している一人暮らしの大学生らを支援するため、彦根食品衛生協会(法村賢仁会長)の会員たちがこのほど、長曽根南町の大学生協マンションで弁当を無料配布した。
彦根食品衛生協会は彦根市、犬上郡、愛荘町の1市4町の飲食店や食品を扱う事業所など計約530者が加盟している。昨年、創立70周年を迎えたが、コロナ禍で使用できなかった事業費を有効に活用するため、新型コロナの影響でアルバイト先での収入が減るなど経済的に厳しい一人暮らしの市内3大学の学生たちを支援しようと、弁当の無料配布を企画した。
事前に「オカン、安心して、こっちの人も、みんな優しいから。」と銘打ったチラシを3大学へ配布し、各大学で引換券が配布された。彦根食品衛生協会の加盟事業者のうち20社が、近江牛など地元食材を使って和風、洋風、中華の計20種類の弁当を計580食用意。多賀町のキリンビバレッジ滋賀工場もペットボトル入りの茶を提供した。
彦根食品衛生協会は聖泉大学に50食を配った後、滋賀大学と滋賀県立大学の学生向けに530食を準備し、大学生協マンションに設けたテント内に並べた。学生たちは講義の合間に訪問し、会員たちから弁当を受け取っていた。
彦根食品衛生協会では「学生たちの生活費や食費の削減は切実な悩みと聞いている。地元食材を使ったおいしい弁当を味わってもらえたのでは」とコメントした。弁当を受け取った学生からは「弁当がもらえたのは本当にありがたい」と感謝していた。