クラウドファンディングのトップページ

彦根市内の自然環境や歴史的遺産を後世に伝える活動をしているNPO法人彦根景観フォーラムは、芹橋2丁目を中心に残る足軽組屋敷を紹介する動画を作成。その製作費をインターネット上で募るクラウドファンディングをREADYFORで今月11日から始めた。
足軽組屋敷は江戸時代に中藪組、善利(せり)組、切通組、大雲寺組、中組が城下町に設置。特に現在の芹橋2丁目に位置した善利組は最大の規模を誇り、幕末には700戸を数えた。間口5間(約9m)、奥行き10間(約18m)ほどの敷地に、木戸門と塀に囲まれた小さな武家屋敷を整えた屋敷群が整備された。この屋敷群を足軽組屋敷と呼ぶ。

江戸時代から続く、足軽組屋敷のまちを 未来につなげたい! - READYFOR

集落の空き家化進む まず4棟動画公開

彦根景観フォーラムの調査によると、彦根市内には善利組を中心に約30棟の足軽組屋敷が現存し、10棟が市指定文化財に指定されている。しかし近年は高齢化により空き家が増えたり、建て替えが進んだりしているほか、集落内では細い路地のために地震や火事の不安を抱える住民も少なくない。
彦根景観フォーラムは、歴史ある街を安心して暮らせる魅力ある街にしていくため、彦根辻番所の会と連携し「文化遺産を活かしたまちづくり」と題したプロジェクトを始動。その取り組みの一つとして、現存する足軽組屋敷の魅力を伝えるため、動画「足軽組屋敷バーチャル資料館」を作成して発信していく。
すでに善利組内の吉居家と服部家に関する動画を撮影し、YouTubeとして彦根景観フォーラムのブログにアップしている。まずは辻番所がある磯嶋家住宅とほか1棟を加えた計4棟の動画を制作し、公開していく。ほかの足軽組屋敷についても随時、動画を撮影し広めていく考え。

NPO法人彦根景観フォーラム YouTubeチャンネル

「代理支援」の受付も

クラウドファンディングは5月16日まで。目標金額は45万円。支援金の受付は2000円から1万円まで。返礼品は陶芸体験やローチョコセットの詰め合わせ券、コーヒーとケーキセット券など。インターネットでの支援方法ができない人に代わって手続きをする「代理支援」も受け付けている。お問い合わせは彦根景観フォーラムの事務局 ☎080-1416-5968。