西中学校で動画撮影にのぞむ滋賀大生たち

絵本作家・浜田桂子さんの著書「へいわって どんなこと?」(発行=童心社)をウクライナ語に翻訳する活動に参加した滋賀大学の学生たちが今月22日以降、彦根市立西中学校の放送室から校内向けに動画を配信。中学生たちに平和の大切さについて説明している。
「へいわって どんなこと?」は著者の浜田さんが中国と韓国を含めた3カ国の作家たちに呼びかけて、各国の言語で発刊された平和を呼びかける絵本。
滋賀大学では近兼敏客員教授がポーランドとの連携事業を進めてきたが、隣国のウクライナがロシアによる侵攻を受けたことから、現地のドニプロ国立大学とも連携。「へいわって どんなこと?」のウクライナ語の翻訳を企画した。
この企画には滋賀大学の各学部の学生6人とドニプロ国立大学で日本語を学ぶ学生3人が参加。1カ月間ほどかけて、オンラインで話し合いながら翻訳した。
滋賀大学のこの活動を知った彦根市立西中学校は、中学生たちに平和の大切さを知ってもらおうと、絵本の翻訳に関わった滋賀大生による動画の校内放送を計画。滋賀大生たちは今月22日と29日、7月6日の朝の時間の10分間、放送室で絵本の作成に至った経緯や平和への思いを中学生に向けて解説する。
初日の22日には経済学部とデータサイエンス学部の学生2人が来校。ウクライナとロシアの子どものイラストを手にしながら「戦争で苦しんでいるウクライナの子どもたちが未来に希望を持てるよう、翻訳しようと思った。皆さんもウクライナで起こっていることを身近に感じ、平和について考えてほしい」と呼びかけた。
彦根市立西中学校では滋賀大生たちの計3回の放送を聞いた後、中学生たちと学生たちとの意見交換を行い、平和についての活動を計画していく。