「コンソーシアム」の設立総会に出席した4市の首長や関連団体の代表(米原市提供)

米原駅を拠点に広域的な周遊観光の促進を図るため、彦根、米原、長浜、高島の4市と関係団体は「まいばら駅広域観光交流圏コンソーシアム」を設立。昨年末にエクシブ琵琶湖で設立総会を開催し、連携強化を確認した。
4市は今年5月に関西地区で開催が予定されているワールドマスターズゲームズや、2025年に滋賀県での開催が内定している国民スポーツ大会、北陸新幹線の敦賀駅開業などで、今後、米原駅が果たす役割と利用客の増加を予想。将来の外国人をはじめとした国内外の観光客を呼び込む必要もあることから、「コンソーシアム」を設立した。
今年春に米原駅と一体化で竣工される米原市の新庁舎内には、彦根など3市を含めた広域的な観光案内所の設置が予定されている。
昨年末の設立総会には設立発起人として大久保貴市長ら4市の首長のほか、一般社団法人近江ツーリズムボードの上田健一郎会長、公益社団法人彦根観光協会の木村昌弘副会長ら構成団体の代表者と、オブザーバーとして滋賀県とびわこビジターズビューローの職員が出席した。

MaaSとシームレス化 観光案内所のホットラインも

設立総会で確認された主な事業計画としては以下の通り。

1. 広域観光案内事業(新幹線を利用して往来する観光来訪者への広域観光案内などの機能の充実に取り組む)

  • 米原市が新庁舎内に設置する広域観光案内所を共同活用し、それぞれの地域の観光案内所等と結ぶホットラインを構築。観光誘客と相互送客のための新体制を構築する。
  • 定期的な情報交換のための会議を開催し、観光情報や広域周遊観光推進に向けた課題等の共有、解決策の検討に取り組む。

2. 広域周遊観光促進調査・研究事業

  • 米原駅を利用して新しい人の流れを創出するための調査を行い、バスやタクシーなどをサービスとして提供するMaaS(Mobility as a Service)の構築と、公共交通の乗り継ぎを解消して目的地までの移動を円滑にするシームレス化に取り組み、広域周遊観光の促進を図る。