滋賀中央信用金庫は彦根市中央町の旧本部のショーウインドーで、江戸時代の彦根城内と旧城下町を描いた「彦根御城下惣絵図」(彦根市指定文化財)のパネルを展示している。
彦根御城下惣絵図は、天保7年(1836年)に彦根藩の普請方によって作られた6幅で構成の縦1㍍45㌢×横1㍍34㌢の彦根城内と旧城下町を克明に描いた地図。
城内の第1郭は略された簡易型になっているが、内堀より外側の第2郭は堀や道路、藩施設、居宅、寺院の間口から奥行きまで、寸法が記された詳細な内容になっているのが特徴だ。
従来は一枚の紙に描かれた絵図だったが、天保7年に6分割して改変され、明治時代初期の廃藩置県後までの変遷が加筆、修正されている。彦根城博物館が所蔵しており、ホームページで電子データの拡大画像も見られる。
滋賀中央信用金庫は、市民に彦根城内や旧城下町の文化遺産に関心を示してもらうと共に、彦根城の世界遺産登録に向けての機運も高めようと、彦根御城下惣絵図の展示を企画。彦根城博物館からの電子データを6つのパネルにして、旧伝馬町にある旧本部に先月初めから展示している。
滋賀中央信用金庫では「彦根城の世界遺産を目指す滋賀県や彦根市、各種団体に呼応する形で、地域全体を巻き込むための一助になれば」としている。展示期間は未定。