ワクチン接種を受ける平和堂の社員

新型コロナウイルスのワクチン接種を企業単位で行う職域接種が21日から全国各地で始まり、滋賀県内でも平和堂などが実施した。
平和堂は政府方針や職域接種のガイドラインを参考に、社内の保健スタッフや外部の医療従事者らの指導を受け、常勤の産業医1人と看護師3人のほか、今回のために新たに看護師と受付スタッフを複数人ずつ採用して体制を整えた。
彦根市西今町の本部3階の従業員が休憩するスペースを活用し、県内外の店舗に勤務する正社員とパート、アルバイトの計約3万人のうち、希望する従業員に順次、接種している。ワクチンは政府から配布されるモデルナ社製。
初日は産業医1人、看護師7人が本部や近隣店舗の従業員計約100人に接種した。当面は月火木金の午前10時~と午後1時~の2時間、計約200人ずつに接種し、最終的には約400人の接種が可能な体制にする予定。11月末までに希望するすべての従業員に2回分の接種を終える計画だ。
平和堂は「職域接種を通じて、従業員が安心して働ける職場環境を整備したい。従業員の接種が進むことで、お客さまと社会全体の安全安心にもつながる」としている。ワクチンを接種した男性社員は感染者が多い大阪や兵庫の11店を巡回訪問しているため「早めに接種できて良かった。ありがたいこと。お客さまやほかの従業員、家族に感染させないという点で安心感がある」と話していた。
なお平和堂は、アルプラザ彦根、東近江市のショッピングプラザアピア、アルプラザ栗東、石川県加賀市のアビオシティ加賀の一部を集団接種会場として貸し出している。また彦根市の要請を受けて、平和堂の産業医が集団接種会場に応援で出ている。