彦根市議会定例会の一般質問が今月14日から16日まで議場で開かれ、市議会議員19人が和田裕行市長の公約や考え方などについて質問した。主なテーマの質問内容および市長の答弁は以下の通り(市公表の答弁書に基づく)。

燦ぱれす解体の行方注目

南彦根駅前に建設中の彦根市スポーツ・文化交流センター

  • 前市長が立てた政策では解体が決まっているひこね燦ぱれすの取り扱い
    →市長「取り壊すのか、有効活用するのかを検討している」。
  • ひこね燦ぱれすの解体後には駐車場の整備が予定され、建設中の施設内にはひこね燦ぱれすの同じ機能のまちなか交流棟が建つことに対し
    →市長「同じ機能の場合は補助金を返還する可能性が出てくる。色んなことを含めて検討している」。
  • 判断時期について
    →市長「市議会9月定例会までには方向性を示す」。
  • 計画されている弓道場の整備について
    →市長「現地を視察したが、想定以上に工事が進んでいて、取り止めることは不可能。設計し直す場合と取り止める場合の経費の検討、弓道場整備に対する補助金の取り消しを考え、弓道場については計画のまま進めざるをえない」。

彦根城の世界遺産登録

  • 2022年の国内推薦、24年に登録されなかった場合の対応
    →市長「暫定リストに登録されてから30年近く経過しており、今回が最後のチャンス。新型コロナの影響で1年程度遅れる可能性があるが、それ以上の時間や労力、資金をかけることは避けたい」。
  • 彦根ユネスコ協会や彦根城世界遺産登録意見・応援1000人委員会の維持について
    →市長「世界遺産に登録されるまで維持すべき」。

亀山学区に計画されている彦根市立図書館中央館の整備

  • 市長のゼロベース方針に対し住民から建設を切望する声があることに
    →市長「市の財政状況を考えると、中央館の整備は最優先課題ではないため、延伸(延期)する苦渋の決断をした。市の財政の改善に取り組むことが中央館の整備にもつながる」。
  • 整備に向けたスケジュール
    →市長「財政状況の改善後、重要政策や課題の優先度の高いものから取り組む。具体的なスケジュールは示せない」。
  • 電子図書館に対して
    →市長「24時間図書を借りられ、文字を大きくして読め、建物整備が不要というメリットがある。しかし、コンテンツ数が少ない、新刊図書の配信に時間を要するなどのデメリットがあるため、図書館を補完するものと考えている」。

彦根城運営「共に観光推進」

彦根城の運営方式について

  • 市長が「直営」に戻す意向を示していることについて
    →市長「委託先との協議で、かなりの部分で市として企画、運営に携われることがわかった。コロナ禍の時期では評価できず、すぐに直営に戻すのではなく、共に観光推進に取り組む考え」。