玄宮楽々園で意見交換をする4市の市長たち

湖東・湖北・湖西の首長が集う4市長サミットが10月22日に彦根市の玄宮楽々園と琵琶湖上で行われ、「彦根城の世界遺産登録と広域観光の新たな可能性」をテーマに意見交換を行った。
4市長サミットには彦根市の和田裕行市長、米原市の平尾道雄市長、長浜市の藤井勇治市長、高島市の福井正明市長が出席。和田市長が彦根城の世界遺産登録に向けてのスケジュールとして、来年夏の国内推薦決定、2024年度の登録を目指し、県と連携して進めている状況を公表した。その後、彦根市彦根城世界遺産登録推進室の小林隆室長が登録実現に向けた課題や彦根城の世界的な価値について説明した。
意見交換では、長浜の藤井市長が「世界遺産は地域振興や観光振興にもつながってくる。彦根城が世界的な価値があると説明できる理由は」と質問。小林室長は、推薦書原案を文化庁に何度か提出していることや、すでに同庁から及第点を得ている状況などを説明した。
米原の平尾市長は「江戸時代は旧坂田郡も彦根藩領だったため、米原市民は井伊さんへの親近感がある。茶道や能、武道といった人を成長させる当時の文化や暮らし方を伝えていく良いチャンスでもある」と話した。
高島の福井市長は「世界遺産に向けて、市町または府県をまたいでの広域的な共有があってもいいのでは」と提案。藤井市長は「商人の街の長浜と政治の場の彦根とをストーリーで組み立てることができる」とも解説した。
この後、4市長は彦根港から乗船し、船上から夕日や彦根城などの街の風景を眺める「サンセットクルーズ」を体験した。