第166回の直木賞を受賞した大津市在住の作家・今村翔吾さんが今月13日、彦根市立金城小学校で講演し、児童たちに夢をかなえる方法や小説の書き方などを伝授した。
今村さんは「今村翔吾のまつり旅」と題し、118泊119日かけて全国47都道府県を訪れて読者や子どもたちに話すプロジェクトを実施している。先月30日に滋賀県守山市をスタートし、専用車に乗って全国各地で講演している。
58カ所目となった金城小学校で今村さんは子ども時代の思い出として、小学5年生の夏休みに16冊セットの本を読んだのをきっかけに読書にはまったことを紹介。そして「中学生の頃に『自分で書きたい』、高校生の頃に『小説家になろう』と思うようになった」と語った。
直木賞の受賞にはデビュー後20年から40年ほどかかるとされるが、今村さんはデビューから4年半での受賞となった。その理由としては「作家になってからは毎日2、3時間の睡眠で書き続け、2カ月で1冊のペースで発刊したことがある」と解説した。
夢をかなえる方法としては「努力」「才能」「運」の3つをあげ「例えば才能がないなら、努力でカバーすればいい。運は人との縁に関係があり、人とのつながりを大切にした方がいい」とアドバイスした。
後半では「小説の書き方」について講義する場面もあり「小説などをつくる際に大切なことは話として破綻させないこと。そして読者におもしろいと思われないとだめだ」と伝えた。