水道用のバルブ(滋賀バルブ協同組合提供)

彦根市岡町に事務局がある滋賀バルブ協同組合は、2022年におけるバルブの生産高を発表。今年1月に対象企業23社に調査した結果、生産高の合計は前年の生産高と比べて5.3%増・14億3500万円増の286億6700万円だった。
業種別の業績は以下の通り。
水道用弁は前年比4.9%増の106億5100万円と、昨年に引き続き100億円台を維持したが、材料高による値上げの影響が大きく、生産台数の伸びが小さかった。
産業用弁は前年比12.3%増の118億5100万円と順調に推移した。製造業や建設業の設備投資の効果と思われる。
船用弁は前年比9.8%減の47億7000万円と減少した。これは造船業界の建造減が要因と思われるが、造船業は回復の期待が大きく、今後は回復基調に向かうものと思われる。
鋳物素材は前年比12.8%増の13億9400万円となった。1年を通じて安定した生産高で推移した。原材料の高騰が懸念され、引き続き収益とのバランスが注視される。
滋賀バルブ協同組合は「急激な円安や原材料ならびにエネルギーの高騰の影響で減産が心配されたが、会員企業各社の生産性改善や価格改定などの経営努力、営業努力によって、トータルでは例年を上回る結果となった。今後、更に公共事業や設備投資、建設・造船業界の安定需要を期待したい」とコメントしている。